Amazonでは、四半期ごとに全セラーのある指標を確認し、一定の指標値を下回っている場合にFBAの在庫保管に制限を設ける制度が存在します。

逆に、一定以上の指標値をキープしてさえいれば、在庫保管に制限をかけられることは一切ありません。

では、ある指標とは一体何なのでしょうか?

それは、ズバリ「在庫パフォーマンス指標」です。

 

 

上の画像から分かる通り、Amazonでは現在、在庫パフォーマンス指標の最小閾値を「500」に設定しています。

今回の記事では、具体的にどのようにして在庫パフォーマンスを維持・改善していけば良いのかについて解説していきたいと思います。

 

在庫パフォーマンス指標とは何か?

 

在庫パフォーマンス指標とは、主に以下の3つの要素で構成されています。

  • FBA販売率
  • 在庫レベル
  • 在庫保管コスト

 

これらの要素を組み合わせて、在庫指標がどの程度まで良好に維持されているかを表します。

この指標を用いることで、出品者(大口出品のみ)のFBA在庫パフォーマンスがどれほど良好であるか、また改善すべき点は何かについて分析するのに役立てることが出来ます。

冒頭でも触れましたが、在庫パフォーマンス指標にはAmazonが定める一定以上の水準(最小閾値)があり、これをキープもしくは上回ることで、無制限にFBA倉庫へ商品を納品することが出来るようになります。

 

しかし、逆に上回ることができなければ、在庫の健全性が悪いと判断され、在庫保管の制限を余儀なくされるだけでなく、在庫保管制限を超過した在庫に対して、1立方メートルあたり31,727円の在庫保管超過手数料を月単位で請求されることになります。

2020年8月現在、Amazonでは在庫パフォーマンスの最小閾値を「500」と定めています。

Amazonせどりで大きく稼いでいくのであれば、この水準はしっかりと上回っておきたいところでしょう。

 

 

在庫パフォーマンス指標を確認する方法

 

続いて、在庫パフォーマンス指標を確認する方法について解説します。

まず、Amazonセラーセントラルの在庫タブから在庫健全化ツールをクリックします。

 

 

そうすると、在庫ダッシュボードが開きますので、パフォーマンスタブをクリックします。

 

 

すると以下のようなページに移動します。

 

 

上の画像を見ていただけると分かる通り、

  • 余剰在庫の割合
  • FBA販売率
  • 有効な出品情報がないFBA在庫の割合
  • FBA在庫ありの割合

この4つの観点から、現時点のおける自身の在庫パフォーマンス状況を確認することが可能です。

これらの指標については、次項にて詳しく解説していきます。

ひとまずは、赤枠で囲った「現在の在庫パフォーマンス指標」を確認し、自身の在庫パフォーマンス指標を把握しておきましょう。

 

在庫パフォーマンス指標を改善する方法

 

ここからは、前述の内容を踏まえて、在庫パフォーマンス指標を改善する方法について解説してたいと思います。

具体的に改善する内容は以下の通りです。

  • 余剰在庫の割合を減らしていく
  • FBA販売率を改善
  • 有効な出品情報がないFBA在庫の割合を改善
  • FBA在庫ありの割合を改善

それぞれ順番に見ていきましょう!

 

余剰在庫の割合を減らしていく

 

まずは、余剰在庫の割合の数値の右端にある「余剰在庫を減らす」ボタンをクリックします。

 

 

そうすると、現時点で余剰在庫となっている商品の一覧が表示されます。

余剰在庫が存在しない場合は、特に商品が表示されることはありません。

もし、余剰在庫となっている商品が表示されるようであれば、それらは長期間にわたって売れていない商品であることが分かるため、価格をある程度下げて売りさばくか、思い切って商品を廃棄するなどして、在庫パフォーマンス指標を高めていきましょう。

 

在庫パフォーマンス指標を気にすることなく、Amazonせどりを続けるには「効率よく在庫を回しておく」ことが重要になります。

そのため、回転率の悪い商品やトレンドに左右されやすい商品を取り扱う場合は注意が必要です。

 

FBA販売率を改善

 

次に、FBA販売率の数値の右端にある「FBA販売率を改善する」ボタンをクリックしましょう。

 

 

そうすると、以下のようにFBAの販売率に影響している商品の一覧が表示されます。

FBAの販売率は、商品ページのPV(閲覧)数と大きく関係しており、消費者からあまり見られていない商品は自然とFBAの販売率が低下していきます。

 

 

こちらについては、実際に商品が売れるとFBA販売率の上昇が期待できるため、先ほどの余剰在庫の時と同様に、販売価格を下げたり、商品ページの内容を見直すことで改善を図っていきましょう。

Amazonが提供する広告サービスなどを利用するのも1つの手です。

 

有効な出品情報がないFBA在庫の割合を改善

 

続いて、有効な出品情報がないFBA在庫の割合の数値の右端にある「出品情報を修正する」ボタンをクリックしましょう。

 

 

そうすると、現時点で有効な出品情報がない商品の一覧が表示されます。

こちらは、出品制限の対象商品であったり、商品の更新が必要とされる場合に有効な出品情報がないFBA在庫だと判断され、在庫パフォーマンス指標の低下を招きます。

その他にも危険物の審査受付中など、様々な理由が考えられますが、何かハッキリと原因があるはずなので、必要に応じて出品情報の見直しを行いましょう。

 

FBA在庫ありの割合を改善

 

最後に、FBA在庫ありの割合を改善していきます。

こちらの指標は、あなたが直近で取り扱っていた商品や現在取り扱い中の商品で、残りの在庫数が僅かであったり、在庫が切れてしまっている場合に在庫パフォーマンス指標に悪影響を及ぼします。

今までと同様のやり方で、FBA在庫ありの割合の数値の右端にある「今すぐ補充する」ボタンをクリックしましょう。

 

 

そうすると以下のように、Amazon側が発注を推奨する在庫補充数量が表示されます。

特に人気の売れ筋商品などは発注を推奨されるケースが多いですね。

 

 

これらを見ることで、現時点で在庫切れを起こしている商品や、在庫数が少ない商品をチェックすることが可能ですので、必要に応じて商品の補充を行っていきましょう!

売れている商品が明確に分かれば、仕入れのリピート化に繋げることも可能です。

 

また、人気の商品ではあるが、市場に全く出回っておらず、今後も仕入れることができない限定商品などは、「SKUごと削除」しておくことをオススメします。

そういった商品がいつまでも推奨の対象になっていると、反って在庫パフォーマンス指標を悪化させる原因になりかねません。

不要なSKUを商品一覧から削除もしくは非表示にするだけでも、在庫パフォーマンスの改善が望めるので、定期的にチェックを行いながらFBA在庫を整理していきましょう。

 

SKUを一覧から削除する方法については、商品一覧の右側にある「納品プランを作成する」ボタンの右側の下矢印をクリックして、その中にある「推奨情報を非表示にする」をクリックすればOKです。

 

 

最後に

 

今回は、在庫パフォーマンス指標の概要と改善方法について解説しました。

Amazonでは、在庫の健全性が重要視され、年々規制も強化されています。

在庫パフォーマンス指標を一定以上に保つためには、上記で解説した改善方法だけに限らず、価格改定ツールを活用したり、高回転の商品を仕入れることで「効率よく在庫を回していく」必要があります。

 

更には、今後出品することが困難な商品や定期的に販売し続けることが出来ない商品は、商品の一覧からSKUを削除するだけでも、在庫パフォーマンスを改善することが可能なので、今すぐ改善できそうな箇所から始めてみると良いでしょう。

在庫はお金と同じであるということを忘れてはいけません。

在庫パフォーマンス指標や保管日数、商品の回転率など客観的な情報をもとに在庫の健全化を図っていきましょう!

 

 

 

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