会社からの給料以外で、副業で年間20万円以上の所得があった場合は確定申告が必要になります。

ただ、実際に確定申告をするとなると「やり方がよく分からない」と感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、せどりで確定申告をする場合に節税する方法を解説していきます。

 

事業所得と雑所得はどちらがメリットが大きい?

 

会社を辞めてせどりで独立をしていた場合、事業所得として青色申告する人が大半となります。

では、副業の場合は事業所得か雑所得のどちらで申告した方がいいのでしょうか?

 

これは、結論を言うと「事業所得で青色申告をする方が有利」となります。

というのも事業所得での青色申告は以下のメリットがあるからです。

  • 青色申告特別控除がある
  • 給与所得や不動産所得等と損益通算ができる
  • 家族の給与を経費計上できる
  • 赤字を3年間繰り越すことができる
  • 30万円未満の少額減価償却資産の一括経費計上ができる

 

特に、青色申告特別控除では、最大65万円の控除を受けることができるので、メリットはかなり大きいと言えます。

尚、事業所得として青色申告をするためには「開業届」と「青色申告承認申請書」を用意して税務署に提出する必要があります。

また、事業所得として認められるためには以下の要件を満たさなければなりません。

  • 一時的な所得ではなく反復継続性を持っている
  • 営利性と有償性がある
  • 自己の計算で独立して遂行している
  • 客観的に見て事業として成立している

 

売上原価の計算方法は?

せどりは仕入れが必要となるビジネスであり、売上原価や粗利益を計算する必要があります。

売上原価とは「1年間に売れた商品にかかった費用」となります。

 

たとえば、1年間で1,000円の商品を10個仕入れたとします。

そしてその商品が7個売れた場合、売上原価は7,000円となります。

仕入れた額の10,000円ではないので注意しましょう。

売上原価の計算式は以下の通りです。

売上原価=期首商品棚卸高(1月1日)+仕入金額-期末商品棚卸高(12月31日)

 

せどりの主な必要経費とは?

 

売上原価を計算することができたら、次は事業にかかった経費を算出していきます。

所得税は累進課税なので、経費計上をしていかないと税負担が大きくなってしまうので注意しましょう。

 

パソコン等は一括経費計上ができる

事業所得で青色申告した場合、確定申告で30万円未満の少額減価償却資産の特例を使用することができます。

減価償却資産とは、事業用の資産でかつ購入価額が1個当たり10万円以上の耐久性のある資産を指します。

せどりの場合だと、車やパソコン、プリンター等が減価償却資産に当たります。

これらを一括経費計上とするか通常の減価償却とするかは自由に選ぶことが可能です。

利益が大きかった年度であって積極的に節税をしていきたい場合は一括計上を利用していくと良いでしょう。

 

外注費

せどりをしていて梱包や発送作業を外注化している人は多いと思います。

これらの外注費用も経費として計上することが可能です。

 

せどりをする上での手数料

せどりをする場合、以下の手数料も経費にすることができます。

  • Amazon月額登録料
  • 販売手数料
  • FBA配送代行手数料
  • 在庫保管手数料
  • FBA長期在庫保管手数料

 

せどりの情報商材やセミナー等にかかった費用

せどりで情報商材を購入したりセミナーに参加した場合、これらにかかった費用は経費として計上することができます。

また、セミナー後の懇親会についても「接待交際費」として経費計上することが可能なので、領収書を取っておくようにしましょう。

 

交通費

店舗せどりで電車やバスを使う場合、これらの費用も経費計上することができます。

ただ、その際にSuica等を使うことになるかと思いますが、そのチャージ料金全てを経費にすることはできません。

税務調査があった場合には電子マネー使用についての詳細も調べられるので、経費になるものとならないものを分けて計上するようにしましょう。

 

車の経費

車に関する経費ですが、以下のように様々なものがあります。

  • 租税公課(自動車税、自動車重量税など)
  • 保険料
  • ガソリン代、洗車代
  • タイヤやオイルなどの消耗品費
  • 車検費
  • 高速料金
  • 駐車場代

車の場合はプライベートで使用する場合もあるので、事業用に使った割合分を経費計上していきます。

 

事務所

せどり用の事務所を持っていた場合、その家賃は経費にすることができます。

ただ、自宅を作業場としている場合は、仕事に使っている割合の分を按分して経費にすることが可能です。

たとえば、家賃5万円で50%のスペースをせどりで使っている場合であれば、2万5千円を経費として計上できます。

ちなみにガス料金や水道料金については経費として認められるか微妙な形なので、詳しく知りたい場合は税務署に問い合わせてみることをおすすめします。

 

通信費用

ネット仕入れをしている場合、通信費も経費として計上できます。

また、メーカーと取引している場合は、電話で使った費用等を経費として計上することができます。

 

まとめ

 

ここまで、せどりの確定申告で節税するためのポイントについて解説してきました。

税金を抑えるためには支出の計上をしっかりと行っていくことが重要なので、是非参考にして頂けたらと思います。

 

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